企業探訪

企業探訪 vol.020
株式会社小野建設(県南地区会)
暮らしを支えこどもたちに誇れるふるさとをつくりたい
【2016年2月号】 今月の企業探訪は県南地区です。建設業を営み、ペレットストーブ事業など資源循環に着目され、地域活性に力を注ぐ株式会社 小野建設の取締役副社長 小野人平さんに取材を致しました。

会社の始まりは?

 創業前、私の住むこの集落は、川の氾濫等の災害が多く農業が上手く出来ない土地柄でした。祖父は集落に住む方達と親族の仕事を創る為に、土木で働いた経験を活かし、昭和34年に起業いたしました。当時は土木事業のみで、その後に建築や解体事業も始めました。そして、父雅敏が社長に就任し、現在は社員数44名になります。

小野人平副社長の生い立ちは?

生まれは、羽後町です。小学2年の時、父に後を継げと言われ、そういうものだと思って育ちました。東北工業大学を卒業し、東京で土木の建設会社に4年間修業した後、小野建設に入社しました。戻った時には、会社は人数も増えて大きくなっておりました。社員とは打ち解けましたが、経営者としての覚悟が出来ずに不安でした。公共工事が減っていくのと、人口減少の悪いニュースで、今後どのようにすれば良いのかと悩んでいました。その後、同友会に入り経営指針を創る会を受講することにより大きく変わったと思います。

どのように地域との関わっているか?

 私共は、子供達が地元で仕事をしたいと思ってもらう為に、この地域の素晴さを行政や企業、地域団体と連携しながら伝える努力をしています。例えば、“ゆきとぴあ七曲フォーラム”で、雪国だからこその強み、町の将来のビジョンを考えるワークショップの事業をバックアップしております。県主催での高校生が地元企業を取材しながら紹介する “こまッちングw ebTV”に社員と出演協力しました。(是非、検索してご覧ください。)魁新報社主催の“地域活性化高校生選手権”にも協力しました。学生が、地元企業の強みを持って町の活性化へいかに繋げるかという研究をし、提案を競うものです。羽後高校の生徒達は、ペレットの良さを学び、そこから展開して地域に活かす研究提案を発表し、最優秀賞を受賞したそうです。

社内で気を配っている事はありますか?

社員一人一人が働きやすい環境でないと、お客様の満足に繋がらない。働きやすい会社を心掛けています。最近、社員個々に面談することを始めました。細かな所まで気付いた事、要望などを聴けるようになりました。また、社員が仕事よりも優先して家族行事(PTA など)に参加できるように働く現場や時間を工夫しています。

新たな取り組みは?

昨年の秋に、宮城県石巻市に仙秋建設株式会社を設立しました。宮城県や岩手県での仕事が増え、人手不足・業者不足など諸事情により協力会社からの要望もあり、新たに会社を立ち上げることになりました。 また、我が社の経営理念の中に『命の循環』の言葉があり、ペレットストーブ事業にも取り組んでおります。用途のない木材(間伐材など)を利用して、地産地消の資源として活用されております。他には、家畜等から出るメタンガスを活かし、エネルギーに変えるバイオガスの研究を、社長が主になって進めています。“チーム羽後町”で実現したいと思っています。

将来のビジョンをお聞かせ下さい。

 “小野建設ブランド”を築き上げたいと思います。お客様から「小野建設の何々さんに来てもらえませんか。」「この仕事は、誰それさんにお願いしたいです。」など言って貰える輝く社員と、その援護を喜んで働く社員が沢山いる会社にしていきたいです。 仙秋建設は、設立して半年ほどです。まずは人を増やして地元の企業として、コミュニティーに関わりながら、溶け込む会社にしたいです。地域の方々の困りごとを解決する守り神のような存在になりたいと思います。それから、給与が高い会社にしたいです。休みを取りづらい業種ですが、しっかり取れる体制にしたいと思います。何事にも前向きにプラス思考で、やっていきたいと思います。 秋田県と県外を飛び回っている小野人平副社長、お時間を作って頂きありがとうございます。人々の暮らしを支える無くてはならない企業として、これからの益々のご活躍を応援しています。
取材・文/泉谷将彦
㈲イズミヤ印刷 専務取締役
会社概要

株式会社 小野建設
秋田県雄勝郡羽後町新町字最上山7-1
■ TEL:0183-62-0127
■ FAX:0183 - 62 - 0128
■ホームページ:http://a-onoken.com/

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