創業者の父から譲り受けた姿勢

　㈲ツリービレッヂ企画は今年創業20年。創業者は木村吉宗専務のお父様です。保険代理業を始めた際に創業者のお父様は、定款に外食産業も事業の一つとして位置づけ、2本の柱で経営に勤しんできたそうです。幼少のころから両親のお客様に対する姿勢を見て育ってきた専務は、その姿勢をとても尊敬しているとのことです。
　木村専務は、秋田高専を卒業後、県内の事務機器販売会社へ入社。営業マンとしての業績は常にトップクラスであり、いつも成積に追われる日々であったそうです。
　多忙を極めるに中、納品先でトレンタの社長と出会い（トレンタはイタリア語30という意味）、「一緒に30のお店を出店しよう」と声をかけられたのがきっかで23歳からこの業界に。マネージャーとして直営店のオープンからクローズを経験され現在に至っています。トレンタの社長からは「数字を追いか
けなくても、きちんとお客様と向き合っていたのなら、数字は後から付いてくる」という考え方を学んだそうです。その後結婚を機にのれん分けをさせてもらい、6年。今では6名のスタッフと共にお店を担っています。

料理へのこだわり

　お客様の運命のターニングポイントとなるシーンを提供できる心配りをというトレンタさんは、例えば、デートでいらしたお客様へは、オーダーされた料理を絶対間違わず、しかも同時に、それぞれにお出しするということに注意を払っています。一緒に来た人と一緒に食べる、喜んでもらうことを大切にして欲しいからです。「一人だけ先に食べると気を使ってしまいますからね…」と木村専務。
　メニューは、以前40種類のパスタを作っていたそうですが、現在は26種類に絞り込み提供しています。安心・安全・健康を大事にして、怪しい食材は絶対に使わないことを信念に料理を提供しています。おすすめは？と尋ねたところ「全部おすすめです」と答えてくださいました。
　7月1日からは新メニュー誕生！とのこと。楽しみですね。ちなみにその日は奥様の誕生日でもあるそうです。

これからの展望は？2番手が活躍できる場を提供したい　

今後の展望は？「お店を増やしていきたい」。理由は、「２番手が店長になれる環境を創ってあげたい」。社長がいると店長の存在が薄れるという奥様の言葉を大切にして、まずは店長が一番になれるチャンスを創っていきたいとのことでした。若いころから、自分の考えをしっかり持って自身が選んできた道を歩んできた木村専務。社員には大いにチャレンジできる場を創っていきたいと語ってくださいました。　また、専務は「自分が幸せではないと人に優しくはできない」という考えから、「自分が幸せになって、身内を幸せにしてから、皆さんが幸せになる環境を創るお手伝いをすることが私たちの役割」とおっしゃっていました。