企業探訪

企業探訪 vol.018
株式会社メンズアキタソーイング(仙北市)
『社員一人一人がアイデアを出し合い、技術を磨くことで、変化の激しいファッション業界において、地域のリーディングカンパニーを目指しています』
【2015年12月号】 今月の企業探訪は、仙北市で縫製業を営む㈱メンズアキタソーイングさんを訪問して参りました。社長の高橋康一郎さんがご案内して下さいました。メンズアキタソーイングさんは、昭和49年に、社長である康一郎さんのお父様 練三さんが創業した会社です。社員は現在約100名で婦人服5割 (ジャケット・コート・ワンピース、子供服)、紳士服5割 (ジャケット・コート・ブルゾン)を製造しています。康一郎さんは2011年に社長に就任しました。

わが社の強み

営業拠点を東京におき、複雑なデザイン・仕様又はデリケートな素材などメーカーの販売戦略にすべて対応できるように営業機能を強化しています。
 お客様満足度を第一に考えて、常に良質な製品を短期で納品できるように、最新鋭の機械と人材を集結させて、技術と生産性向上にチャレンジし続けています。また、短納期で製品を納める為に、一つ一つの商品に作業工程分析表があり、秒単位での管理を行い、他社にはできない納期の短縮と、スピーディーで正確な見積もり作成ができることもこちらの会社の強みとなっています。

どんな要求にも対応できる体制で付加価値を高める
 

しかし、2008年のリーマンショックのあおりを受けて、仕事が激減し毎月2000万円の現金が減り続け、倒産と言う危機に見舞われるも企業の財産は“人”であるとの信念で、雇用助成金の支援をうけ、一人の解雇も出さずに乗り切ったとの事でした。また、その危機をチャンスに変え、生産体制を『少品種大ロット』生産から、『多品種小ロット』生産へと転換し、他社が断る難しい仕事を社内連携の強化と社員の技術力で断らないことで付加価値に繋げています。

メイド イン ジャパン企業で結束したい

 業界の現状を聴いてみますと、我々が着ている服の95% が国外で生産されており、メイド イン ジャパンは5%くらいしかないとの事でした。しかし、その5%の企業は皆良い会社ばかりで、連携して確かな技術力でメイド イン ジャパン商品を残していくことが使命だと語ってくれました。

雇用の創出で地域のリーディングカンパニーに

現在の課題は、なかなか作業工賃が上がらないという事でした。そのことに力を注ぎ、賃金アップを図ることで一層、社員満足度を上げたいということでした。また、人口減少、少子高齢化と課題が多い中でも、作業工程の分析が出来る社員を育て、そのリーダー達から後輩達が育つような環境を整え、魅力ある企業創りを目指していきたい。そして新卒採用や障害者雇用も継続し、地域のリーディングカンパニーを目指して頑張っていきたいと意気込みを語ってくれました。
取材・文/島川 祥
㈲島川商店 取締役社長
会社概要

㈱メンズアキタソーイング
仙北市田沢湖生保内字武蔵野12-8
■ TEL:0187-43-2151
■ FAX:0187-43-3199

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