企業探訪
企業探訪 vol.016
株式会社 柴田畜産(県南地区会)
美味しい地元産のお肉のファンを増やして、地域活性の一助になりたい
【2015年10月号】今月の企業探訪は県南地区です。枝肉(骨付き肉)をカット(脱骨)後、食肉加工会社や、地域のスーパー等へ卸をされている株式会社 代表取締役社長 柴田 諭(しばたさとる)さんに取材を致しました。
Q.会社の始まりから、 今現在までのお話しをお聞かせ下さい。
A.昭和30年代前半に創業者である父が、養豚業を始めました。そののち昭和45年2月に会社を設立し、今現在は、食肉処理、卸、小売を営んでおります。社員は、役員3名、正社員16名、パート3名で合計22名です。私は、秋田県立農業短期大学を経てから昭和61年に入社しました。今は代表取締役社長になり、現場作業者から卒業して、経営者としての勉強に勤しみ、学びの最中です。Q.柴田畜産さんの特徴を教えて下さい。
A . 業務の8割がたは、大貫(たいかん)のカットをして、大手のハムメーカー等へ原料供給をしております。大貫とは、親豚の事です。ハムやウインナー、挽き肉等に使われて、歯応えある食材になります。大貫のカットは、県内で当社を含み3社ほどしかありません。また、カット工場を持ちながら、家畜商の資格をもち、生きている豚を搬送出来る会社は、秋田県でわが社が唯一です。大貫の他には、肉豚(若豚)をスーパーや給食センターなどにカット、スライス等して卸しています。その他に、直売所を建設し、直販も手掛けております。
Q.今現在の課題はどんなことでしょうか?
A . この先の養豚業界は、生産者の減少やTPP(環太平洋地域による経済連携協定)による変化が心配です。またアメリカ、韓国間と、アメリカ、メキシコ間で締結されたFTA(自由貿易)がありました。それ以来、韓国とメキシコは、どちらとも養豚業界が半減になってしまいました。メキシコでは、業界を保護すると言っていましたが、対応が出来ないままでした。日本でもどの様になるか分かりません。日本産の豚肉は、レベルが高いと言われておりますが、安いアメリカ産などもレベルが上がってきております。当然国内の生産者、屠畜業者、飼料業者、配送業者などの方々に大きく影響されると思います。わが社の立ち位置からどの様に対応していくのかを考え、改めて真価を見出さなければいけないと思っている所です。Q.同友会に入会して、 気付いたことはありますか
A . 同友会に入って、いろんな経営者方の話や、いろんな方々に出会えて楽しく学ばせて頂いております。入会前は、ただ売上を伸ばして社員に還元すれば良いと思っていました。それが会社だと思い込んでいました。その考えでは、社員の為にも社会への貢献にもならない事に気付かされました。今年、岩手同友会の設営で開催された中同協の全国総会に参加して参りました。その分科会の講座で、社員とのコミュニケーションが大切だと学びました。その後、社員と個別面接を行い社員の想いや、家族のこと、趣味のことなど身近な話をしながら社員を更に知ることから始めました。社内イベント等を企画して社員との関係をもっと深めてゆけたらとも思いますし、情報を共有し、意思の疎通も図りたいと思っています。 現在、秋田同友会の『経営指針を創る会』を受講しております。改めて自分の信念と覚悟がぜんぜん足りていないと感じ、根本から見つめ直しをしております。同期の方達と一緒に学び、良い経営指針を創り上げ、実践していきたいと思います。
取材・文/泉谷 将彦
㈲イズミヤ印刷 専務取締役
㈲イズミヤ印刷 専務取締役
- 会社概要
株式会社 柴田畜産
秋田県横手市平鹿町浅舞字沈樋50-4
■ TEL:0182-24-3202
■ FAX:0182-24-2507
■ホームページ:http://www.sibatameat.com
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